「作家探究講座」~伝説のコピーライター・行動する作家 開高健を深掘りする~

講座内容

文筆家として多彩な表情を見せる開高健は、対象物をあらゆるアプローチで書き尽そうとする「言葉の狩人」でした。この講座では、開高作品を読み込みながら、表現者・開高健の姿を浮き彫りにしていきます。一人の文筆家の物事の捉え方と表現を深く学ぶことで、その思考の核心に近づくことができます。開高ファンの方はもちろん、文筆家を志す方にも受講をお勧めします。新たな切り口の考察力と表現力を開拓して下さい。

開高健(19301989年)について

小説、戦争のルポルタージュ、釣りやグルメのエッセーなど、幅広い分野で活躍し、ジャンルを問わず人間の本性を見極めようとしてきた行動派の作家である。1930年大阪市天王寺区に生まれる。1954年に壽屋(現サントリー)宣伝部に中途採用される。ウイスキーのコピー「人間らしくやりたいナ」(トリスウイスキー)は有名。1957年8月『パニック』を「新日本文学」に発表、一躍新人作家として注目される。1958年『裸の王様』で芥川賞受賞。1964年11月、朝日新聞社臨時海外特派員としてヴェトナムへ出発。1965年3月『ヴェトナム戦記』を朝日新聞社より刊行。1968年『輝ける闇』で毎日出版文化賞受賞。1979年『玉、砕ける』で川端康成文学賞受賞。1981年9月『もっと遠く!』『もっと広く!』を朝日新聞社より刊行し、一連のルポルタージュ文学により菊池寛賞受賞。1987年『耳の物語』で日本文学大賞受賞。

 

講師:坪松博之 Hiroyuki Tsubomatsu 開高健との関わり

1983年サントリー株式会社に入社。広報室に配属され、サントリーのPR誌「サントリークォータリー」の編集担当として開高健との仕事を始めるようになる。開高から「モテまっちゃん」と名付けられ、原稿やゲラのやりとりなどで茅ヶ崎に足繁く通うようになった。開高が集英社の仕事用として都内の常宿としていた都ホテル、TBSブリタニカ社内にあった開高ルームにも頻繁に顔を出し、公私共に親交を深めた。
公益財団法人開高健記念会会員/著書『壽屋コピーライター開高健』(たる出版 2014年)、『Y先生と競馬』(本の雑誌社 2017年)/早稲田大学政治経済学部政治学科卒業・武蔵野美術大学芸術文化学科卒業

 

実施校

東京作家大学 渋谷本校

開講期間

10月~12月

講義回数

10回(60分/回)

クラス

水曜日 :14:00~16:10

受講料

45,000円(税込)

カリキュラム例

1.『パニック』『巨人と玩具』『裸の王様』――芥川賞を受賞するまで
「新日本文学」に掲載された『パニック』が好評を得て「文學界」に『巨人と玩具』『裸の王様』を発表、大江健三郎との激しいデッドヒートの末に芥川賞作家となる。「“内”よりも“外”に生きよう」と自らの姿勢を定めた開高健のデビュー当時の小説のつくり方を解明する。

2.初の長編小説――『日本三文オペラ』はどう誕生したか
大阪で生まれた開高は生涯、大阪弁を喋ることを貫いた「大阪人小説家」であった。初めて取り組んだ『日本三文オペラ』はその「大阪人」としての魅力が凝縮された作品である。開高はどのようにして「アパッチ族」と出会い、この作品を書き上げたか、誕生の秘密に迫る。

3.ルポルタージュへの取り組み『日本人の遊び場』『ずばり東京』
小説づくりが思うように進まない開高に「ルポルタージュを書けば」と勧めたのは武田泰淳だった。その言葉に応じるようで「週刊朝日」に『日本人の遊び場』『ずばり東京』の連載に取り組む。ノンフィクションとフィクションの境界を行きつ戻りつ、開高文学の新境地は確立されてゆく。

4.ヴェトナムで決意したこと――『南ヴェトナム報告』から『輝ける闇』へ
「ずばり東京」の連載を終えた開高は10日後、ヴェトナムに旅立つ。100日間の南ヴェトナム取材中にヴェトコン少年の公開銃殺を目撃し、最前線のジャングルでは九死に一生の体験をする。ヴェトナムが開高にとって生涯をかけて追いかけるテーマとなった過程をたどる。

5.『夏の闇』と私
「この作品からは求心力で書くことを決心した」、さらに「この作品を私としては“第二の処女作”としたい」と開高は『夏の闇』の後記に記している。題材、舞台、女性、ヴェトナム――この小説は開高の内面の奥底を投影したものであった。開高が追求した「私小説」のかたちを分析する。

6.五感をめぐる短篇集『ロマネ・コンティ・一九三五年』
「筆舌に尽くしがたい、言語に絶する、といった言葉は小説家にとって敗北を意味する」世の中のすべてを文章にすると自ら課した開高の姿勢が端的に示された作品が五感をテーマに据えた短篇集『ロマネ・コンティ・一九三五年』である。形にならないものを語彙、表現方法を駆使してどう描こうとしたか、その手法に迫る。

7.遺作『珠玉』――開高健の「玩物喪志」
『珠玉』の第三篇「一滴の光」は死の50日前に書き上げられた作品である。開高は宝石と出会い、長い年月をかけて収集し、宝石の世界に入り込んでいった。絶筆となったこの作品がどのようなプロセスを経て誕生したか、小説家・開高健の生き様を明らかにしてゆく。

8.旅人・開高健――『フィッシュ・オン』『オーパ!』『もっと遠く』『もっと広く』
30歳、初めて中国を訪れた。東欧、パリ、ヴェトナム、アマゾン、アラスカ、モンゴル――開高は、生涯旅を続けた小説家だった。自ら「地図を持たない旅行者」と称し、数多くの紀行作品を著した開高にとって旅は何を意味したのか。旅の軌跡をたどりながら旅人の内面を探ってゆく。

9. 「餓え」――開高文学の原点
開高健が小説を書く衝動は少年時代の「餓え」の記憶、そして焼跡での体験によってもたらされている。いくら充足した生活を送ろうが、開高の「渇望感」は生涯消えることがなかった。この小説家の原点がどのように作品に表出し、あるいは埋め込まれているか。時代ごとに作品を追いながら示してゆく。

10. 言葉の狩人・開高健――「真実」へのアプローチ
「漂えども沈まず」「悠々として急げ」「毒蛇は急がない」――数多くの名句を生んだ開高健は常に物事の「真実」「本質」を描き切ることに心を砕いた小説家だった。それぞれの作品の開高健の文章表現を見比べながら「言葉の狩人」開高健の実像を浮かびあがらせる。

 

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